思いやり
昨年末、ある方より設計依頼を受け、購入された建築地を見に行きました。
南や東は家が立ち並んでいて借景が難しい。
でも、北や西は公園や緑地になっていて見晴らしがいい。
なので、北や西に借景した計画にしましょう、という事になっていました。
ところがこの春、そろそろ基本設計を始めようとしたところに問題発生です。
借景しようとしていた北側と西側の公園や緑地帯が地元の開発業者によって大型分譲地になるというのです。
公園だった西側は6m道路になり、北側には住宅が立ち並び…。
驚くべきは、分譲地に隣接しているクライアントには何の報告や相談もなしに、随分と前からこの計画が進められていたという事です。
幸い、分譲工事の着工直前にこの問題を知る事ができ、分譲業者と何度か話し合いの機会をいただき、クライアントの意向を汲んでいただいた上で開発計画を修正していただけたので事なきを得ましたが、もしこの事実を知る事なく時が経過していたら、と思うとゾッとします。
開発業者には、きつい口ぶりで物申してしまった事もありましたが(苦笑)、担当者お二人の真摯で実直なお人柄のおかげで本当に助かりました。
これで安心して基本設計に進めます。