賢い不動産売買・・①買付証明書
「買付証明書」とは、購入希望者が、売主にあてて、不動産を購入する意思がある旨を表明する書面のことで、「購入申込書」ともいいます。
せっかくいい土地が見つかって、「買おう!」と決心したのに、他の人に先を越されてしまったのでは元も子もありません。
こうしたことを防ぐために、まずは買付証明書をもって、売主さんに購入意思を伝えるわけです。
「私が買いますんで、他の人に売らないでくださいね~」って。
そうすると、不動産屋が重要事項説明書を作成(この辺は後日詳しく書きます)してくれるので、内容をよく確認し、納得した上で契約を交わします。⇒これが正解!
ところが、知識のない買主自らが不動産屋と交渉していくと、なかなかこうはならないのが現状です。
・買付証明書と同時に申込金を請求され、土地を購入しなかった場合、申込金が没収される。
・買付証明書を入れた後に、販売価格を引き上げられた。
・買付証明書を入れたら、仲介を担当していた業者が、いつのまにか売主になってた。
これらは全て私が実際に経験してきた実例で、真面目にやってる不動産屋がほとんどだとは思いますが、中にはこうした悪質なことをする不動産屋があるのも事実です。
ちなみに民法の原則によると、買付証明書には原則として契約の申込みや承諾の効力は認められず、その後、売買契約の締結に至らなかったとしても、相手方に対して売買契約に基づく義務(不動産の引渡義務や売買代金の支払義務等)を負いません。
では、こうした法律を理解した上で、不動産屋と対峙するとどうなるでしょうか。
勇気を出して、「そんな条件では買付証明を入れることはできませんので、条件を変えていただけませんでしょうか」と言ったとします。
すると不動産屋の常套手段で必ずこう来ます。
「いやなら、やめていただいて結構なんですよ。次に買いたい方も控えてますので、そちらに譲ることにします」。
この「① いやなら、やめていただいて結構なんですよ」と「② 次の方が控えてますんで」が出たということは、不動産屋も交渉の臨戦態勢に入ったことを意味します。w
こんなこと言われ、慌てて買わされる必要はありません。
皆さんは、知らん顔して買付証明書を提出した上で、重要事項説明書を確認し、許容できないような想定外のことが判明した場合には、整然とした態度でキャンセルを言い渡せばいいのです。
あえて不動産屋の立場になって言えば、たいして買う意思もないのに、安易に買付証明書を入れ、安易にキャンセルする方が増えていて、対処に困っています。
売主さんにしてみれば、その間、売り出せない訳ですから大きな機会損失を被ることになります。
こうした買主のモラルの無さ、が引き起こした事象であることも忘れてはなりません。
・・・次回見学会のお知らせ・・・
〈日程〉7/22(土),23(日)
〈場所〉磐田市岩井分譲地内
〈概要〉60坪の土地に計画された30坪弱の2階建て
〈開催時間〉①9:00~10:30
②10:30~12:00
③13:00~14:30
④14:30~16:00
⑤16:00~17:30
〈開催方法〉事前予約制
参加をご希望される方は、希望の時間(①~⑤)を添えた上で、私(suzuki@ougi.jp)までご連絡ください。改めて、案内図をお送りいたします。