2世帯住宅を考える
そろそろ家を持とうか、という時期と、実家の老朽化が重なったりした場合に、選択肢として上がるのが2世帯住宅構想。(ここで私が言う2世帯住宅とは、玄関やキッチンやお風呂、時には階段までもが複数ある建物のことですが。)
なんたって、2世帯住宅は水回りも2つづつあって、床面積も断然大きい。
まさに「ドル箱」なわけでして、担当者は指紋が擦れてなくなるほどの揉み手をしながら近づいてくるはずです。
・2世帯住宅なら、土地代がかからない分、負担が小さくすむかな。
・2世帯住宅なら、子供の面倒を親に頼めるかも。
・2世帯住宅なら、親に干渉されずに生活できそう。
・2世帯住宅なら、親の介護もしやすいし。
うん、確かにこの先25年のメリットは大きそうです。
しかしながら、その先はどうでしょうか。
両親が他界した25年後、お子さんの家族は本当に築25年の実家に帰ってきて同居してくれるでしょうか。
誰も同居することがなければ、掃除や換気等の管理だけでも大変です。
誰も住んでいない2階が、常に頭上にあるのも気持ちの良いものではありません。
2世帯住宅は、大きい分、固定資産税だってお高めです。
世帯を別に設けていれば、どちらかの家が空き家になった場合、それを誰かに貸して家賃収入を得ることも得出来るでしょうし、土地ごと売却して換金したり、他の場所へ住み替えたりすることも可能です。
お子さんに生前贈与してもいいでしょう。
この方が、安全面や金銭面のリスクは圧倒的に少なそうですね。
子育ての側面から大家族で暮らしたい。とか、親の介護に積極的でありたい。などの理由で同居するのは素晴らしいことだと思います。
ただ、同居がこうした理由である場合は、玄関だって、水回りだって、1ヶ所づつあれば充分なのかもしれません。
慌てず焦らず、25年後を見据えた計画をすることをお勧めいたします。