りらくるが面白い
りらくる、と言ってピンとくる方は、おそらく40代以上ではなかろうか。笑
かくいう私も、りらくる(昔はりらくだった)が浜松や袋井に進出して来てからのヘビーユーザーである。
一昔前、保険でも聞かない限りマッサージといえば、1分あたり100円が相場で、1時間も施術してもらえば6000円。
決して気軽に行けるような価格設定ではなかった。
それが、りらくるのような、2980円/時間といった低価格店の出現により、すっかり利用しやすくなったわけだ。
「低価格」を売りにすれば、サービスや施術レベルは当然下がる。
ところがりらくるは、独自の発想でスタッフのモチベーションを高め、利用者の高い満足度を得ている。
そもそもりらくるで施術している方々はりらくるの従業員ではない。
彼らは一人一人が個人事業主として働いている。
ようは、個人事業主である施術者に、りらくるが「場所」を提供しているかっこうなのだ。
りらくる独自の発想とは、この「個人事業主」制度と、「指名料」制度にある。
個人事業主である施術者の売り上げは、1分揉んで30円。
つまり、利用料金は税別で50円弱だから、約65%が彼らの売り上げになるわけだ。
残りの35%がりらくる本部のロイヤリティといったところか。
この売り上げに、「指名料」がプラスされる。
面白いのはこの指名料制度で、指名料金に関しては、施術者自らが設定できるし、全てが自らの売り上げになる。
指名の最低料金は200円に設定されているが、上限はない。
指名がもらえるようになると、各人が自由に指名料を決められる。
そして、指名の多さは、指名ランキングとして、りらくるのホームページに掲載され、常に更新されている。
少々高くても、「上手い人」に頼みたければ、このランキングを確認して上位の人に頼めば、いわゆるハズレ、がないわけだ。
トップクラスになると、この指名料だけで月に10万円以上を稼ぎ出すらしい。
私の知り合いに、指名料を1500円/回に設定したのはいいが、流石に高すぎてお客さん離れが進んでしまい、慌てて下げた、という人もいるが…。笑
いつも揉んでもらう担当者もなかなか上手な方で、全国ランキングが200位くらいまで上がってきた、と喜んでいた。
利用者としても応援したいと思うし、こうした上昇志向がある方達は総じて勉強熱心なので、いつも新しい揉み方を勉強し、研鑽していて、いつでも満足させてくれる。
こうした仕組みは、ややもするとブラック化を助長する事になりやすいのは少々気にかかるが、建築業界にもこうした仕組みが必要なのかもしれない。