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家づくりに関わる祭事とは

家づくりに関わる祭事とは アイチャッチ

家づくりに関係する「お祭」「儀式」に関しては耳にした事があっても、実際にどのような事を行うのか、どのような準備が必要になるのかをご存じない方が大半です。

今回は「地鎮祭」や「上棟式」をはじめとする祭事について、地域独特の風習なども交えながら解説させて頂きます。

どのような流れでお祭や儀式を進めるのか、なぜお祭事を行うのか。

また、お祭は必ずしなければいけないのか等の疑問もあると思いますので、是非参考にしてください。

 

 

1.  祭事について知っておこう

「地鎮祭」や「上棟式」といった祭事や儀式の実施は、家を建てる時の絶対の決まり事やルールと言うわけではなく、近年では実施する人も減ってきているようですが、厄除けや不幸ごとを避けるためにも簡略化してでも行っておく事をオススメします。

祭事や儀式は普段見る機会が少ないため、実際に自分が経験するまでわからない事の連続です。

実施する場合の注意としては、「誰が」「何を」「どのように」行うのかを区別しておきましょう。

どこまで施工店が準備してくれるものなのか、自分たちは何をしなければいけないのかをしっかり把握しておかなければなりません。

もし身近に家を建てた人が居る場合は、直接経験談を聞いてみるのも参考になるでしょう。

 

2. 「地鎮祭」とは?

家づくりに関係するお祭・儀式で真っ先に思い浮かぶのは「地鎮祭」ではないでしょうか。

「地鎮祭」は、家を建てる「土地」を守って下さっている神様に対して、使用許可をお願いする儀式です。

同時に、工事の安全と家族が平穏に過ごせるよう祈願するお祭でもあります。

儀式では四隅に青竹を立てて、しめ縄で囲み「祭場」を作って施主や工事関係者が参列して執り行います。

地鎮祭を行う日程は工事が始まる前、縁起の良い日を選択して行うケースが多いです。

大半の地鎮祭は神式で行うことが多く、地元の神社に依頼する流れが基本です。

もちろん仏式やキリスト式の地鎮祭もありますので、宗教的な決まりがある場合はそちらを優先しましょう。

 

地域により多少の違いがありますが、一般的な神式地鎮祭の流れは以下になります(地域により名称は異なります)。

「開会の儀」→「お祓い」→「神饌(しんせん)の供え」→「祝詞奏上(のりとそうじょう)」→「祓い清め」→「地鎮の儀」→「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」→「神饌を下げる」→「お神酒で乾杯」→「閉式」

「地鎮の儀」では、施主、施工者、設計者(居ない場合は割愛)が神前に盛られた砂の山に向かって、「かま」「くわ」「すき」と言う古来の道具を使って儀式を行ないます。

地鎮祭には神前に捧げる「玉串料」の用意が必要です。

また、玉串料以外にもお供え物のお酒や米・野菜類も準備が必要になります。

事前に工事業者と打ち合わせを行ない、漏れのないようにしっかり確認しておきましょう。

参列の服装は特に決まりはありませんが、お祝いの儀式の一種ですので、フォーマルな服装が理想的です。

着工前の敷地内は足元が悪い状態になるので、汚れてもよい長靴を用意しておくと良いでしょう。

地鎮祭は1時間程度で終了します。

 

3. 「上棟式」とは?

基礎工事が終わると、いよいよ骨組みを組み立てる工事になります。

住宅の場合は大半が木造で、柱や梁などを組み立て、一番上の部材である「棟木」を取り付けると「上棟(じょうとう)」になります。

「上棟」は通称、「棟上げ(むねあげ)」「建方(たてかた)」「建前(たてまえ)」とも呼びます。

無事に棟木が上がり、骨組みが出来上がると「上棟式」を行ないます。

上棟式は、無事に建物が完成する事を祈願し、また上棟できた事をお祝いする祭事です。

上棟式は必ず行わなければならないというルールはありませんので、式の有無、内容、行う時期については工事業者と相談して決めましょう。

工事関係者に「ご祝儀」や「お弁当等の飲食物」を渡す場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

地域によっては「紅白の餅」を投げたり、近所に配る場合もあります。

服装に関しては地鎮祭と同じように特に決まりはありませんが、やはりフォーマルな服装が無難です。ただ、工事現場での式典になるので、汚れにくく動きやすい格好であれば特に問題はありません。

 

4. 他にもこんな儀式や祭事がある

家づくりに関する儀式やお祭は、地鎮祭と上棟式だけではありません。

解体工事前のお祓いや、家が完成したあとに行う「竣工祭」と言うものもあります。

竣工祭の他、完成した家に荷物を入れるときに「家移りの義」「入居祭」というお祭をする場合もあります。

このお祭は新築だけでなく、中古住宅の購入や引っ越しでも行われる儀式です。

生活の拠点を移す事で心身へ伸し掛かる負担を軽減する目的と、新居地での神様たちの良い関係を築くためのお祭です。

その他にも、「家の中心となる柱」を建てる時に行う「立柱祭」や、ビルや大型の建築物の場合には定礎(ていそ)を埋め込む「定礎祭」というお祭もあります。

 

5. 祭事や儀式は必ずしなければいけないの?

「地鎮祭や上棟式は必ずしなければいけないのか? 」と言う疑問を持つお施主様もいらっしゃるかもしれません。

特に上棟は平日に行われるケースが多く、都合がつきにくい事があります。

共働きのご夫婦の場合は日中に時間を割くことが難しく、条件が整わなければ全てのお祭に参加する事は出来ません。

このような場合を考慮して、地鎮祭や上棟式を行わないケースもあるようです。

しかし、祭事を行う目的の一つは現場で働く大工さんや職人さんの労をねぎらうと言う意味合いがあります。

家づくりの業者や職人さんと良質なコミュニケーションが形成出来れば、結果として良い建物の完成に繋がります。

派手なお祭りを実施する必要はありませんが、省略した簡易な形式でもお祭や儀式は実施しておく方がベターしょう。

一生に何度も経験する機会がないお祭・儀式だけに、良い思い出になるかも知れません。

 

6.まとめ

家づくりは大きなお金が動き、たくさんの人が関連して無事に完成を迎えます。

互いに助け合いながら住まいを築き上げていく精神が大切である事は、今も昔も変わりません。

省略や簡素化する事は可能ですが、大切な住まいを長く愛用するためにも、家づくりのお祭は行われる方が良いのではないでしょうか。

これらの経験も家族の絆を深める大切な機会です。

時間や費用も必要にはなりますが、執り行われる事をオススメします。

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