買ってはいけない土地ってありますか?
最近新たな試みとして始まった、弊社のインスタライブ配信。
見てくださった方もいらっしゃるでしょうか。
不動産や建築に関して、これから住まいづくりを考える方が抱くであろう疑問を、扇建築工房の代表・佐藤とくず不動産の代表・鈴木にぶつけ、答えてもらうというスタイルで主に発信しています。
建設中の現場や完成現場からの中継配信もありますので、興味のあるかたはぜひご覧になってみてください。
さて、本日のテーマは、くず不動産代表の鈴木に質問した内容から。
『買ってはいけない土地ってありますか?』
家を建てる際、もうすでに土地をお持ちの方であればいいのですが、
これから土地を購入するという場合。
ほとんどの人にとって、”土地”という買い物は初めての経験になると思います。
そんな時、せめて買ってはいけない土地というものを知っていれば、不要なトラブルも避けられるのではと、不動産のプロに聞いてみました。
1. 買ってはいけない土地
結論、『境界確定(確定測量)されていない土地は買うな』です。
皆さんは、このような杭が打ち込まれている土地を見たことがないでしょうか。
一見すると、この杭が打たれている箇所が土地の境界のように見えますが、必ずしもそうとは限らないとのこと。
こういった、購入時に存在する杭やブロックを信用して家づくりを始めてしまうと、境界トラブルに発展するケースが、実はかなりの割合であるそうです。
では、どうしたらいいのか。
大切なのは、”測量”されていることではなく、”確定測量”がされていること。
土地の測量をした後、その境界を近隣の利害関係者たちに認めてもらって初めて、その土地は確定測量がされている土地となります。
基本的には確定測量は売主によって行われるべきものですが、
どうしてもそれをしてもらえない場合。
買主側が費用を負担してでも、確定測量した方がいいとのこと。
もし買主側が費用負担を申し出ても、売主側がそれを承諾しない場合、
その土地は何かしらの隣人トラブル、境界トラブルを抱えている可能性がありそうです。
(仲介の不動産屋さんの事情による場合もありますが…)
2. 買わない方がいい土地
そもそも、「不動産屋」の言う土地の価値と、「建築士」の思う土地の価値は違います。
言い換えれば、資産価値のある土地と、そこが住みやすい土地かどうかは一致しないということ。
ここでは、「住みやすい土地かどうか」という視点でお話をしています。
① 広い道路に面している土地
一見利便性が高いように思われがちですが、幅6mを超えるような道路や、そこに歩道がついている道路に面している土地はおすすめしないとのこと。
不特定多数の視線に晒される上に、歩道があると車が出入りする際の事故の可能性も高くなります。
特に、土地の南側に広い前面道路が開けていると、明るくていいような気がしてしまいますが、結局は視線を気にしてカーテンを閉めてしまうので、実際は明るくなくなってしまうことが多いのだとか。
② 建ぺい率や容積率の高い地域の土地
建ぺい率とは、家を真上から見たときに、建物のある部分が敷地に占める割合のこと。容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合のことです。
(以前、井口が建ぺい率についてブログを書いていますので参考まで。「自分の土地なのに敷地いっぱいには建てられない」)
建ぺい率が高い方が、土地いっぱいに建物を建てることができるのですが、それはお隣の家も同じこと。互いの家が近くなってしまい、視線も気になるし、日当たりも悪くなるという状況になりかねません。
大都会ではなかなか難しい条件なので地域差はありますが、浜松のように土地に余裕のある地方都市であれば、建ぺい率・容積率が小さい方が落ち着いた生活ができるはずとのことでした。
土地の購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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関連動画 :
※これまでのライブ配信はinstagram内のIGTVでご覧頂けます。
ライブ配信中は質問も受け付けていますので、ご興味のある方はぜひ視聴してみて下さい。
三村美香
扇建築工房 https://www.ougi.jp/
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