実はお気に入りの場所
同業の方がみえたり、学生の頃の建築学科の仲間がきてくれたりすると、近くにいい建物ある?って話になるんですね。
そういうときに決まって言う有名王道なところはあるわけなんですが、それには入ってないけれど実はとても気に入っている中央図書館。
小さい頃から慣れ親しんでるってことあるんですけれど、寡黙で端正な外観、安易な親しみやすさはではなくどっしり構えた安心感と知の塊みたいな風格、周りには緑やベンチもあっておしゃべりしてる学生さんやおばさまたち。
中に入ると吹き抜けの上から光が落ちてくる荘厳な雰囲気で思わず口をつぐんでしまいます。思わず二階へあがってみたいと思わせる、ホールに浮かんでいるような二階。
こういう感じを古い建物って感じる方も多いとは思いますが、私はこの感じが気に入っています。
管理保全も努力されてのこととは思いますが、石張りの外壁はそれ自体が色褪せることもなく、中も外もきれいに保たれていてとても気持ちが良いです。
雨で外壁の石が濡れ色になっているのも良い。
井口慎弥